「自分軸」と「自己中」な人との違い。「自分軸」とは、ワガママに生きることではない

自分の気持ちを大切にすることは「自己中」じゃない
気持ちを大切にすることに罪悪感を抱いていませんか?
過去の私は、他者や常識を基準にして、「人からどう思われるか?」といったことを意識して生きてきたので、とても生きづらかったです。
他人軸で生きてきたので、自分の本当の気持ちがわからなくなっていきました。
なぜか、いつもイライラして感情の起伏が激しかったです。
だから、そんな自分が大嫌いでした。
そんな苦しい生き方を変えるきっかけとなったのが、
「自分中心心理学」を提唱されている、石原加受子さんの本との出会いでした。
最初に本を読んだ時は、「自分の気持ちや感情を大切にする」という表現を見て戸惑いました。
だって、気持ちのまま生きたら、どんどん怠惰でなまけた生活になっていくし、周りの人に怒りやイライラをぶつけそうだし…。
なにより、やりたいことしかやらない人ばかりが増えたら、世の中が大変なことになるんじゃないかと思って、そんなのただのわがままで「自己中心的」な奴だよって憤りを感じました。
今まで自分の常識だと思っていたことが、すべてひっくり返された感じで苦しくなりました。
だから、最初に石原加受子さんの本を読んだときは、途中で読むのをやめました。
でも数か月ほど経つと、なんとなくまた読みたくなって、石原加受子さんの別の本を買って再び読み始めました。
すると本当に少しずつですが、理解できるようになったんです。
苦しい生き方を変えたかったから、日常生活で自分の気持ちを大切にすることを心掛けました。
自分を愛するための第一歩です。
最初の頃は、「思考」と「感情」の違いさえわかりませんでした。
自分では「感情」だと思っていたのが、実は「思考」だったと後から気づいたりしました。
それだけ今まで自分の「気持ち」や「感情」を無視して、人生を送ってきたんだと思います。
「したいか?」「したくないか?」を大切にする
自分の気持ちよりも、他者や常識を基準として、
「しなければならない」
「するべき」
という意識が強いほど「他人軸」となり、気持ちや感情に気づく感度がどんどん鈍くなっていくので、本当の自分の気持ちや感情に気づけるようになるまでに時間がかかることもあります。
でも、
「したいか」
「したくないのか」
という気持ちなら、段々とわかるようになってきます。
そして、小さな自分の気持ちや感情に気づいたら、その気持ちを大切にして満たしてあげます。
すると、少し自分の気持ちがラクになります。
自分の気持ちや感情を大切に出来たことに、ささやかな満足感を感じます。
例えば私の場合だと、
疲れていることに気づいたら、罪悪感を抱くことなく早めに仕事を切り上げる。
休日には毎週自宅のトイレを掃除しているけど、やりたくない時は翌週にする。
そんなささいなことです。
だけど、そんなささいなことでも自分の気持ちに注意を向けていないと素通りして気づくことが出来ません。
いかに繊細に自分のささいな感情に気づけるかが大切です。
昔なら罪悪感を抱いていた行動が、少しずつ気持ちよく行えるようになりました。
少しずつ、「しなければならない」「するべき」という思考から解放されていきました。
自分の抱いた気持ちや感情に、良いも悪いもないということに気づきました。
ムリして人に合わせたり好かれる必要なんてなくて、自分の気持ちをもっともっと大切にしてもいいんだと気づきました。
自分の気持ちを大切にすると満足感を得られることを実感しました。
自分に厳しいから人にも厳しくなる
「しなければならない」「するべき」という意識が強すぎると、自分にはもちろん人に対しても厳しくなります。
例えば、
「人と接する時には、いつも笑顔でなければいけない」という「ねばならない」を持っていると、笑顔のない不機嫌そうな人を批判したくなります。
相手への批判は、自分への批判です。
でも、どんな自分に対しても優しく出来ると、
「そんな時もあるよね」
「何かイヤなことでもあったのかな」
と、相手を許せるようになります。
自分の気持ちや感情を大切にしているからこそ、相手の気持ちや感情を大切にすることができます。
自分の自由を気持ちよく認めているからこそ、相手の自由を認めることができます。
どんな自分も認めているからこそ、相手を認めることができます。
「自己チュー」な人とは「他人軸」の人のこと
「自分軸」の人は、相手を「感じる」ことが出来る。
「こんな時、他の人はどんな行動をとるのだろうか?」「こんなこと言うと相手に嫌われないだろうか?」という思考優先で生きている「他人軸」の人に比べて、
自分に焦点を当て、気持ちや感情を大切にして生きている「自分軸」の人ほど、繊細に自分の気持ちや感情に気づくことが出来ます。
意識が「相手」ではなく「自分」に向いているんですから当たりまえですよね。
また、自分の気持ちに繊細に気づける「感度」を持っているということは、相手の気持ちや感情を感じる感度も高いということです。(相手の顔色を伺い、相手の考えを憶測するのとは違います)
ですから、相手の心の痛みにも繊細に気づくことが出来ます。
そこが「自分軸」の人と、「自己中」な人との大きな違いです。
「自己チュー」な人は、自分の自由を認めていない
一見「自己中心的」な人は「自分軸」だと勘違いされやすいのですが、実は「他人軸」の人です。
自分の気持ちや相手の気持ちを感じる感度が鈍いため、相手を傷つける言動やぶしつけな行動をとります。(自分を傷つける行動もとっています)
感度が鈍いために、本人は(顕在意識では)そのことに気づいていないことが多いです。
無意識では、そんな行いに罪悪感や後ろめたさを感じているため、他者から忠告されたり注意されると、口調を強くしたり無視して自分を守ります。
咎められることを本人はわかっているので、忠告や注意されないよう強引さや勢いで物事を推し進めたりします。
「自己中心的」な生き方をしている人ほど、本当は自分自身の自由を認めることが出来ていません。
だから、自分の自由を守るため、戦う意識を抱いて強引な行動をとります。
そして、人に自身の行動を咎められると、後ろめたさや恐れから、自身を守るため強く反発します。
自分に対して、後ろめたさや罪悪感を抱いているからこそ、相手と冷静に話し合うことを恐れるし、自己否定の意識から、自分と向き合うことを恐れて反省したり顧みることが出来ません。
自分と向き合うにも勇気が必要になります。
気持ちを大切にする感覚を心と身体に馴染ませていく
自分軸の人と自己中の人が、相手に与える印象は正反対です。
気持ちや感情を大切にする「自分軸」の生き方をしている人は、力の抜けた「自然体の人」です。
他者にムリして好かれる必要もなく自然体なので、心身がリラックスして緩んでいます。
反対に、自分さえよければいいという自己中心的な人は、力の入った「虚勢を張る人」「戦う意識の強い人」です。
肉体の緊張も強くなります。
心と身体は密接に繋がっています。
呼吸や姿勢、体型やたたずまい、歩き方や雰囲気にまでその人の信念や思考があらわれます。
自己肯定感が高い人ほど、心とからだの緊張はなくリラックスした自然体です。
どんな自分も認められるようになると、身体はリラックスした自然体を取り戻していきます。
他人軸で生きてきた人が、「したいか?」「したくないか?」の基準で物事を判断し実行しようとすると、無意識に肉体は緊張し、不安が呼吸に影響を与えたりします。
ですが、日常生活のささいな気持ちに気づいてあげて、「したいか?」「したくないか?」を大切にして生活することで、自分の気持ちを優先させる感覚が、心とからだに馴染んでいきます。
思考ではなく感覚、体感的なものです。
「しなければならない」「するべき」という思考を手放していくと、生きるのがとてもラクになります。
あなたはもっと自分の気持ちに正直に生きてもいいんです。
「人からどう思われるか?」と他者や常識を軸とした苦しい生き方をしている優しいあなたが、少しでもラクになっていただけたら嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
電話によるお悩み相談やっています。
あなたは「他人軸」の苦しい人生を歩んでいませんか?
あなたが、もし、今生きるのがつらくて、いくら頑張ってもあがいても状況が好転していかないのなら、その原因は「他人軸」で生きているからです。
悩み事や問題を解決するためには、気持ちや感情を基準とする「自分軸」の視点が必要です。
悩み事解決だけでなく、願望実現や目標達成においても、「自分軸」が大切なのは同じです。
「自分軸」になるほど、ラクに生きられるようになります。
「自分軸」で生きることによって、人生が好転していきます。
私自身苦しい生き方をして悩んでいた時期があるので、自身の経験に基づく背伸びしない、気軽で実践しやすいアドバイスを心がけています。
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